こんにちは。聖一朗(@sei01row)です。
千葉県って手掘りの隧道(トンネル)がたくさんあるんですよ。
正式には『素掘りトンネル』っていうんですが、人が通るものだけじゃなくて水路として掘られたものもあります。
有名なところですと『濃溝の滝(亀岩の洞窟)』や『灯篭坂の切り通し』などがありますね。
濃溝の滝はコチラで紹介してます↓
灯篭坂の切り通しはコチラで↓
今回はそんな『素掘りトンネル』のおすすめを6つ紹介します。
どれもそれぞれに特徴があって、面白いトンネルなので行ってみてくださいね!
目次
なぜ千葉には素掘りトンネルが多いのか?』
『素掘りトンネル』の特徴は、トンネル内部の壁がゴツゴツしていて、重機で掘られたワケでもなくコンクリートで固められているわけでもない事です。
そんなトンネルがなぜ千葉に多いのか?
それは房総半島の地形が関係しているんです。
房総半島は『房総丘陵』という低くて入り組んだ地形が大半を占めていて、川もグニャグニャと蛇行しています。
その為、山の奥地の集落は隣の村に行くまでに蛇行した川岸をひたすら歩いたり、丘陵を回り込むなど、とても不便を強いられていました。
そこで丘陵をショートカットしたり、田畑に水を効率的に引くために多くのトンネルが掘られました。
房総丘陵の地質も砂岩質の為、柔らかくて掘りやすかったというのもトンネルが増えた理由のひとつです。
今回紹介するのはその中でも特にユニークなものを6つ。
すべて名前が付いていますが、名前が付いていないものを合わせると、その数は数百にも及ぶとか・・・。
ボクが行ったのは冬でしたが、暑い時期に涼みに行くのにもおすすめですよ。
向山二階建てトンネル
まず最初にご紹介したいのは『向山二階建てトンネル』です。
ここはもう超有名スポットになってしまっているので、知ってる方も多いと思いますが、養老渓谷にある“インスタ映えスポット”です。
「あーー見たことある」という人も多いですよね?
「千葉の人間がこんなメジャーな場所を紹介すんなよ」と思うかもしれませんが・・・
実はここなんですけどね、あの稲葉浩志様(B’z)も訪れてるんですよ!
こちらは稲葉浩志様の2016年ソロライブツアー『enⅢ』のツアーパンフレットの一コマです。
B’zファンのボクとしては、ここがどんなに有名でも是非紹介したいスポットです。
ボクもバイクで行ったので、おんなじカットで写真を撮りたかったんですが、一人だったし意外と車の通りがあって、撮影は困難でした。
この場所は向山トンネルを抜けたところにあるんですが・・・
同じ場所で写真撮っちゃいました~!
ここに稲葉様が立っていたと思うと、ファンとしてはゾクゾクしますよね~。
・・・とまぁ自己満足はこのくらいにして、この『向山二階建てトンネル』がなぜ二階建てなのかと言いますと、最初は上の段へ続く上り坂のトンネルだったんです。
その後、時代の流れとともに利便性や道路の改良などで新たに下のトンネルが掘られたんだそうです。
緑に見えるのは苔ですね。
養老渓谷ですので水が豊富で、湧き水も多く一年中湿気っているからでしょう。
この緑がとても美しいトンネルです。
柿木台第一(第二)トンネル
次に紹介したいのは『柿木台第一トンネル』です。
ここの特徴はトンネルの形。
5角形の形状なんですね。
これは日本古来の掘り方で『観音掘り』と呼ばれています。
ここまで行く途中には民家が多いんですが、トンネルに近づくとひと気は無くなります。
一歩足を踏み入れると、トンネル特有の淀んだ冷たい空気が纏わりついてきます。
天井や壁に何か書いてあるんですが、それがまた不気味・・・。
せっかくなんで動画を撮ってみました。
なるべくゆっくり歩こうと思っていたんですが、バイクが遠ざかるにつれて背中に何かの気配を感じます。
「なんかしゃべれよ!」と思った方、YouTube素人なのでご容赦ください。
そしてこの後『柿木台第二トンネル』を紹介しようと思ったのですが・・・
2019年の台風15号・19号の爪痕はまだ深く残っており、通行止めで行くことは出来ませんでした。
これはまたの機会に紹介したいと思います。
永昌寺トンネル
『永昌寺トンネル』は、柿の木台第一トンネルからほど近い場所にあるトンネルです。
トンネルが崩落したらシャレにならないので、入り口からの写真をお楽しみください。
こちらも 五角形の『観音掘り』ですが、よく見ると出口はアーチ型になっています。
なぜ永昌寺というのかというと、このトンネルの真上に実際に永昌寺が建っているからです。
特にひねりはありません。
月崎トンネル
この『月崎トンネル』は、ボクの好きな場所です。
ボクの自己紹介記事のタイトル画像はここで撮りました。
トンネルなのに途中の天井が抜けちゃってるんです。
ずいぶん昔の崩落によってこのような形状になったんですが、この明るくなってる所が異世界に迷い込んだみたいな気持ちになれるんですよね。
動画も撮っちゃいました。
好きな場所ではあるんですが、ここまで行く途中は今にも落石がありそうな場所を通り、しかも車はかろうじて通れるんですが、Uターンしづらいので注意が必要です。
ちょっと現実世界に疲れた方は、足を運んでみてはいかがでしょうか?
半閉塞隧道
ここまで紹介しました『向山トンネル』『柿木台第一トンネル』『永昌寺トンネル』そして『月崎トンネル』は、すべて養老渓谷付近なので全部行ったとしても1日で回れてしまいます。
次に紹介する『半閉塞隧道』は、ちょっと場所が離れていてフェリー乗り場で有名な金谷港や『灯篭坂の切り通し』に近い場所にある、これまた異色のトンネルです。
なんじゃこりゃと思いましたが、これ実はちゃんと通れるんです。
「おいおい、これ素掘りトンネルの紹介だよね?」と思うかもしれませんが、これも元は素掘りトンネルなんですね。
そしてここも動画を撮ってきましたよ~。
「つまんね~動画だなぁ」なんて言わないで~
このトンネル、なぜ半分・・・いや2/3フタで閉じられているのかは不明なんですが、
実はこの隣には国道127号線『島戸倉トンネル』という普通のトンネルがあります。
なので通行は可能ですが、全く通る必要はありません。
このトンネルの中には資材が置かれていて『私有地』と書かれているので、所有者が『道路』と『私有地』を分ける為にフタをしたのかもしれません。
それにしても奇妙ですよね・・・。
三島ダムL字素掘りトンネル
今回紹介するトンネルの中で、一番怖かったのがこの『三島ダムL字素掘りトンネル』です。
怖いと言っても心霊スポットなわけではありません・・・ないと思います。
三島ダム(三島湖)の付近には、心霊スポットとして有名な『奥米トンネル』というのがあるんですが、過去に水難事故で亡くなられた方が出るとか出ないとか。
今回行った『三島ダムL字素掘りトンネル』には、そんな逸話はありませんが『奥米トンネル』からはとても近い場所にあります。
近くのトンネルの一つにはそんな話があって、こっちにはないんですが、その違いって何なんでしょうね・・・。
ボクにはまだ『奥米トンネル』へ行く勇気がありませんので、そちらはまたの機会に。
“L字トンネル”というくらいなので、トンネルの途中で90度曲がっているんですね。
その為奥は真っ暗で、それがまた恐怖をそそります。
一歩足を踏み入れてみました。
iPhoneってスゴイですよね。
肉眼では真っ暗だったんですが、写真に撮るとこんなに明るいんですもの。
明るすぎて逆に「何かが移ってしまうかも」なんて思ってケータイの画面を見るのがイヤでした。
そして曲がり角に差し掛かった写真。
この光の点はオーブってやつじゃないですよね?
暗闇を明るくしてくれるiPhoneはピント調整はしてくれないみたいです。
曲がり角を曲がれば出口はすぐそこ。
光が見えると安心しますよね。ホントに出られてよかったです。
あれ?
L字トンネルを抜けた先に、もう一つトンネルがあるじゃない?
しかもストレートなのに暗いじゃないの・・・行くしかないですよね。
ボクは歩を進めることにしましたが、“帰った方がいいセンサー”はさっきからビンビンです。
トンネルを途中まで行くと、そこには横穴があるじゃないですか~(怖)
その横穴を撮影した写真がコチラ↓
iPhoneって性能がいいんじゃなかったでしたっけ?
なにこの写真・・・怖すぎる・・・もう帰りたい。
でもブロガーとしては、しっかりその横穴も確認しなくてはいけません!
横穴を進むと、正面には三島湖が広がり、道は右方向へ下り坂になっています。
外に出ると・・・
このような祠がありました。
この時のボクはもう、何を見ても怖いものに見えるようになっていました。
でもせっかく来たし、一応拝んで来ました。「無事帰れますように」と。
その祠の奥には謎のリュックサックが・・・
え?なんでこんなところにリュックサックが?
しかも埃かぶってるじゃん。昨日や今日放置されたものじゃないよね?
持ち主さんはどこへ行ってしまったんでしょうか・・・?
そして横穴の確認も終わり、無事反対側へ抜ける事が出来ました。
あれ?
でもまた戻らなくちゃいけないじゃん・・・また通るのよね、このトンネルを。
仕方ないので、帰りは動画を撮って戻ることにしました。
それではノーカットでご覧ください!
おかげ様で無事に帰還することが出来ました。
出来れば複数でワイワイと行くことをおすすめします。
一人だとやっぱり怖いですよ。
この『三島ダムL字素掘りトンネル』のすぐ近くには駐車場があります。
公衆トイレもあるので、行ってみたい方は車で行くこともできますから、真夜中でもOKですよ。
観光に来たついでの立ち寄りにも最適!
バイクでのツーリングならまだしも、この『素掘りトンネル』巡りを目的に千葉に来る人って少ないと思います。
例えば夏場に海に来たついでにトンネルで涼んでみたり、キャンプに来た時の肝試しにいってみたりなど、立ち寄る程度に気軽に行ける場所ばかりです。
ボクが実際に『素掘りトンネル』を巡ってみた感想ですが、楽しいわけじゃないけどクセになるといった感じです。
トンネルに来て“何か”を持ち帰ってしまったとしても、当方は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
ではでは!