こんにちは。聖一朗(@sei01row)です。
今回、国立劇場で初めて歌舞伎というものを鑑賞してきました。
ミュージカルやお芝居は今までに見た事がありましたが、歌舞伎って分かりづらそうだし初心者にはハードルが高そう・・・と思ってました。
鑑賞したのは前進座の『佐倉義民伝』という演目。歌舞伎と言えばコレ!という演目では無かったんですが、それでもとても感動しました!
この記事ではそんな初めて見た歌舞伎の感想や注意点などを書いて行きたいと思います。
ボクのように『歌舞伎はハードルが高そう』とか『見てても理解出来なそう』と思ってる方、そんな方に是非おすすめなので読んで頂けると嬉しいです!
目次
前進座は初心者におすすめです。
今回鑑賞した歌舞伎は前進座という劇団の公演でした。
歌舞伎のイメージとして『顔は白塗りにして“くまどり模様”を描いた演者たちが舞う』というのがありました。
確かに白塗りでしたが、今回の演目では“くまどり模様”は出てこなかったです。
だから歌舞伎というより時代劇の舞台を見ているようでした。
前進座のホームページで今後の上演予定を見てみると、どれも“くまどり模様”は出てこないようなので、初心者の初体験には丁度良かったです。
最初から“くまどり”では、野球をやった事のない人がプロ野球のバッターボックスに立つイメージになりそうだったので・・・。
「何言ってるか分からない」は勘違いだった。
歌舞伎を見た事がないボクにとって、楽しめるかどうか不安だったポイントは『見てても何言ってるか分からないんじゃないか?』という事。
多分こう思ってる人って多いんじゃないでしょうか?
実はこれって大きな勘違いなんです!何言ってるのか分からないのは『能』や『狂言』で、歌舞伎はちゃんと理解出来ました笑
ちなみに『能』はコレです。
そして『狂言』はコレ
そう言われれば、こんなのを見た事があるという感じだと思います。
では『歌舞伎』は?というと
ね?歌舞伎って言葉の調子は独特ですけど、言ってる事は分かると思います。
さらに今回見てきた前進座の『佐倉義民伝』という演目は分かり易かったです。そういう意味でも前進座は初心者におすすめですね。
当日のスケジュールと注意点
半蔵門線の『半蔵門駅』を降りたら徒歩で1~2分ほど。所々に道案内の看板が立っている為、道に迷うという事もなさそう。
11時開場で国立劇場に到着したのは10時40分くらいでしたが、既にかなりの人だかりでした。
国立劇場にも初めて行きましたが、デカい!!人の大きさと比較すると、その大きさが分かると思います。
長蛇の列に並ぶのかと思いきや、誰も並んでおらず入り口にワラワラと集まっているだけ。
平均年齢は肌感覚で60歳~70歳くらいのオーディエンスたちは、どこの化粧品か分からないような匂いをプンプン漂わせながら開場を待っています。着物を着ている方々もチラホラ。
三幕構成になっており、途中に20分~30分の休憩があります。みんなその時間帯に食事を摂るようです。
混雑が容易に想像出来たので、ボクたちは最初に弁当を買う事にしました。
お茶は中で購入すると高い(200円)ですので、途中で買ってから来た方がいいです。
お弁当は1,200円とちょっと高めでしたが、おかずのバリエーションも豊富だったし味もとても美味しかったです!
特に煮物!お弁当なので冷えていましたが、冷えてもこんなにおいしい煮物は初めてでした!!
幕の間での食事は慌ただしいかな?と思ったので、ちょっと早めでしたが先に食べてしまう事にしました。
ちなみに劇場内にレストランは数か所ありましたが、どこも混雑してましたし予約しておかないと、幕の間では食べ終わらないと思います。
各階のエントランスにベンチとテーブルがありましたので、こだわりが無ければお弁当がおすすめです!
トイレは各階に、女性用3ヶ所・男性用1ヶ所ありますので行列になる事はありませんでした。
それぞれの幕の上演時間も長くないので、休憩中にトイレを済ませておけば特に心配する事はありませんでした。
パンフレットは1,000円。休憩中に1階のロビーで購入しましたが、休憩中に座席まで売りに来てくれてました。
それ以外にも売店は1階と2階にある為、お土産に行列という光景も見る事は無かったです。
携帯電話は劇場内だと圏外になっていました。劇場から一歩出ると問題はなかったので、そういう特別なつくりになっているようです。だからと言っても、しっかりマナーモードにすることを忘れずに。
二等席での鑑賞。まったく問題ナシです!
今回ボクたちは『二等席』で鑑賞しました。席の場所は3階だという事だったので、ちゃんと見えるか心配でしたが全然問題ナシ!
席の種類は『特等席(12,000円)』『一等席(10,100円)』『二等席(4,200円)』『三等席(2,600円)』とありました。
3階席でこの距離なら二等席で十分だなと思います。もちろん演者の表情までしっかり見えました。
演目『佐倉義民伝』の感想
今回なぜ歌舞伎を見てみようと思ったかというと、以前訪れた千葉県成田市の『宗吾霊堂』が発端でした。
『宗吾霊堂』は木内惣五郎という、その地域の英雄が祀られています。この惣五郎さんのエピソードを歌舞伎の演目にしたのが『佐倉義民伝』だったのです。
ザックリ内容を説明しますと・・・
当時ここを治めていたお殿様は不在がちで、実験を握っていた国家老が贅沢の為に領民に重税をかけます。領民は度重なる不作の影響もあり、明日をも生きられない状態に。名主の惣五郎は私財をなげうち、減税を願い出ますが聞き入れてもらえず、とうとう将軍に直訴。願いは成就しますが、直訴は重罪。惣五郎は幼い子供たちもろとも処刑されてしまう・・・というストーリーです。
自分の命をかけて民を救った男の話、見てみたくなりますよね?
前述しましたが口調が独特でしたけれども、理解できない部分はありませんでした。宗吾霊堂を訪れて、話の内容を知っていたのも大きかったと思います。
それでも前半では受け入れがたいかな?と思って見ていたんですけれど、だんだんその世界に引き込まれて行き、クライマックス部分ではしっかり号泣させて頂きました。
ミュージカルやお芝居は過去にも見た事がありましたが、歌舞伎はそれらとは違って登場人物の喜怒哀楽を、その独特な口調で伝えているように感じました。
まだ見た事がないという方は是非一度鑑賞してみる事をおすすめしたいです!歌舞伎には以前から興味があったという方なら、この『前進座』の舞台は初心者の導入編としてはピッタリだと感じました。
まとめ
今回歌舞伎を鑑賞して、初めてながら惹きこまれてしまったポイントを思い返してみました。
確かに知った話だったという事はありましたが、何よりも演者の迫力を生で感じられた点だと思います。
歌舞伎は江戸時代から現代まで続く芸能のひとつですが、鑑賞に来ている年齢層をみるとほとんど若い世代(40代以下)はいませんでした。
一度見てみない事には、その良さも感じる事は出来ませんので、今回はとても貴重な体験が出来たと思ってます。
機会があれば今度は“くまどり模様”の歌舞伎も見てみたいな・・・なんて思ってます笑