I LOVE 千葉

【千葉県成田市】ただのお寺じゃない?『宗吾霊堂』で一人の男の生き様を目の当たりにした!

こんにちは。聖一朗(@sei01row)です。ボクは千葉県に住んでいます。

このブログでは、『I LOVE 千葉』というカテゴリを作っています。千葉県というのは、海あり自然あり(山は・・・そんなにありません)歴史ありのとても魅力あふれる所です。

そんな千葉の魅力をボクなりの視点から紹介したいと思って作りました。

40年以上千葉に住んでいますが、まだまだ知らない事ばかり。今回は知らずに訪れた『宗吾霊堂』というお寺で、目の当たりにした“木内惣五郎”という男の壮絶な生き様について紹介したいと思います。

目次

宗吾霊堂について

大正10年に8ヶ月の歳月を費やし、十間四面総欅造り総銅瓦葺現本堂を再建。ご本尊には、宗吾様の霊を祀っています。
当山は「宗吾霊堂」の名称で広く知られていますが正しくは真言宗豊山派の鳴鐘山 医王院 東勝寺が管理する仏堂の名前です。※宗吾霊堂公式サイトより引用

宗吾様の霊を祀るとありますが、この『宗吾様』こそが木内惣五郎です。宗吾様は神様ではなく、約360年前に実在したとされる人間です。宗吾霊堂ではなぜ神様ではなく、人間を祀っているのか?

その理由は、木内惣五郎という人がこの地に住んでいた人々にとって、神様のような人だったからです。

門をくぐると本堂に向かって右側に、一つのお墓があります。

脇の建て看板には『承応二年八月三日受刑され、この地に宗吾様と四人のお子様が合葬されております』と書いてあります。

受刑されるような人を丁重に祀ってある事にボクは違和感を覚えました。

神様のような木内惣五郎はいったい何をしたのか?その生き様を紹介します。

義民木内宗吾伝

本堂の左奥に『宗吾御一代記館』という建物があります。ここには等身大の人形66体13場面で惣五郎の生涯を再現しています。

拝観料はとなりの『宗吾霊宝殿』と合わせて大人700円。正直入る前は「高い!!」と思いましたが、

入ってみるとこの内容には700円の価値が十分にあります!オススメですので、ぜひ足を運んでみて下さい。

今から約360年前、ここには下総国(下総の国)佐倉藩がありました。堀田氏が領主を務める佐倉城というお寺もありました。

堀田のお殿様は江戸勤めが多く、藩は国家老が仕切っていましたがこの国家老が殿様がいないのを良い事に贅沢の限りを尽くします。その費用は極度の税として領民に圧し掛かりました。ある者は他国へ夜逃げし、ある者は先祖代々の土地を守る為に土地に残り餓死するなど、そこには地獄のようだったそうです。

とうとう百姓一揆が起こります。そこで立ち上がったのが名主だった木内惣五郎でした。惣五郎は苦しむ村人の為に全財産を売り払って税を払い、一揆を起こすものをなだめ佐倉代官や重役に減税をお願いしますが取り合ってもらえるわけもなく、とうとう将軍様に直訴する事を決意します。

直訴には成功して佐倉領民はやっと救われる事となりますが、直訴は重罪中の重罪。惣五郎と幼い子供4人は処刑されることとなってしまいました。

苦しむ人々の為、わが身を顧みず奔走した惣五郎は、処刑されたその地に埋葬されたそうです。それが今の宗吾霊堂。

そして後に失政を悔いた佐倉藩によって戒名を与えられ『宗吾様』と呼ばれるようになったそうです。

歌舞伎の演目にもなっている

境内にはこういう看板がいくつも建てられています。『佐倉義民伝』というタイトルで歌舞伎の演目として何度も公演されているらしいです。

前述でザックリあらすじを書きましたが、直訴に至るまでには涙無くしては語れないエピソードがいくつも隠れています。その辺の内容は、ここを訪れたり歌舞伎を見たりした時に知った方がいいなと思ったので、あえて書きませんでした。

2019年5月に国立劇場にて上演される予定になっているようなので、興味を持っていただいた方は是非観に行って下さい!!



隣の『宗吾霊宝殿』も見どころあり!

拝観料にはこちらの見学も含まれています。中には歴史的な物がたくさん展示されていますが、それ自体は「へぇ~~」と思って見る程度ですが、1階にここを訪れたであろう有名人・著名人の『義』と書かれた色紙が展示されてます。

例えば、藤子不二雄Aさんだったり、長嶋茂雄さんだったり。この辺は見ごたえがあります。

時間がある方は立ち寄ってみて下さい。

まとめ~宗吾霊堂へのアクセス

千葉県の偉人としては、日本地図の伊能忠敬あたりが有名ですが、正直千葉にこんな素晴らしい人がいたのかと思ったほど、ぜんぜん知りませんでした・・・。等身大の人形の展示を説明を聞きながら見ただけで、思わず涙がこぼれてしまったんです。ホントに。

この感動をブログを通じて伝えたいと思って書きましたが、皆さんの心に届いていれば幸いです。

宗吾霊堂へのアクセス

京成本線『宗吾参道駅』より徒歩10分、車なら東関東自動車道『酒々井IC』または『富里IC』より20分ほどです。

平成最後の感動はここで体感してください笑