こんにちは。聖一朗(@sei01row)です。
最近もっとツイッターを頑張らなきゃと思っていても、ツイートするのにちょっと緊張しちゃってます(汗)
さてさて、求人広告の営業を長年やってますと、お客様から色々質問を頂きます。長年やってるとは言え、労働法についてはそれほど詳しくないです。だから質問を頂く度に専門部署に聞いたり、調べたりしてました。
今回はそんな質問の中で、結構多く頂く質問をまとめてみました。
これから求人を出そうと検討している方、参考になれば幸いです。
目次
70歳のおじいさんから応募が来た。断りたいんだけど・・・
断ってはダメです。雇用対策法で年齢を理由に不採用にする事を禁じてます。・・・と答えると大体帰って来るのが、
『採用する気もないのに面接するのは、お互いに時間の無駄だよね?』という言葉。
ですからそれでもダメなんですよ・・・と言いたいけど、お客様の気持ちも分かるんですよね。
そこで説明しているのが、まずは受けて下さい。応募が電話でもメールでも。と伝えます。
それでこのように返事をして下さい。「今回応募が多数なので(たとえ少なくても)大変申し訳ないのですが、書類選考をさせて頂くようになりました。つきましては履歴書を送付頂けますでしょうか?」と。
そして本当に履歴書が届いたら『選考の結果、今回は・・・』とお断り文章と一緒に履歴書をお返ししてください。
そんな事を伝えてます。そうすれば送った方も納得できますし、トラブルになりにくいこれが一番良い方法だと思います。
15歳からバイトの応募が来たけど採用してもいいの?
これには条件があります。『15歳の誕生日以降の3月31日を過ぎている人』は採用可能です。高校生の場合なら大丈夫ではありますけど、学校の校則でバイト禁止の場合があるので注意しなければいけないんですね。
未成年だからといって、お給料を親に渡してはいけないです。給料には本人渡しの原則がありますので。そこも注意が必要です。
それと結構当たり前ですが、深夜(22時~朝5時)と休日労働は禁止。1日8時間、週40時間以内じゃないとダメです。
『本人がいいと言ってるから』は通用しません。
ちなみに、高校生の新卒募集は2年生の7月1日から出来ます。出来ますが、これにも条件があって
①ハローワークを通して求人票を作成
②求人広告内にハローワーク名と求人受付番号を明記
③応募は学校かハローワークを通す
という決まりがありますので、こちらも気をつけて下さい。(アホな求人営業は知らない事もありますので)
バイトが3日で辞めたんだけど、給料払わなくちゃダメ?
「採用したバイトが3日で辞めちゃったんだけど、アタマにくるから給料払わなくていいかね?」なんて言う人がいます。
気持ちはスゴく分かります。それはそれは腹立たしいでしょう。でも払わなくちゃダメです。
賃金は労働の対価として払うものですので、1時間でも働くという行為があったらその分は払わなくてはいけません。
ちなみに、3日で突然来なくなって連絡もつかないというのもよく聞く話です。
振込先が分かってる場合はしっかり振り込んで下さい。手渡しだった場合は、いつ取りに来ても渡せるように保管しておいてください。2年で時効になりますので、2年取りに来なければ皆さんで美味しいものでも食べちゃいましょう。
退職金の時効は5年ですのでお間違えなく。
あいつは遅刻が多いから減給にしよう!
ハイこれもダメです。ダメなんですけど、予め就業規則に書いてあって、法律の制限を超えない範囲なら減給も認められます。
予め就業規則の説明があって・・・ですよ。
『遅刻1回に付き罰金10万円!』なんてパワハラまがいの決まり事も当然ダメです。
遅刻した分の(働かなかった分の)給料は差し引いてOKですので、そこらへんを間違えないように。
県の最低賃金と産業別の最低賃金、どっちに設定すればいいの?
これもよく言われます。原則としては高い方が優先されます。雇用する側には、納得いかない部分もあると思いますが、そもそも労働基準法というのは、“労働者が守られるための法律”ですので、雇用主にとってはツラいですよね?
ちなみに研修期間や試用期間であっても最低賃金を下回ってはいけません。日給も時給計算でお願いします。
そして余談ですが『賃金支払いの5原則』というのがあります。
①通貨払いの原則・・・ドルとかペソとかウォンでは払えません。外国人でも・・・ここはジャパンですから。
②直接払いの原則・・・本人(本人の口座)に支払います。家族が受け取りはダメです。※例外あり
③全額払いの原則・・・全額払って下さい。労使協定があれば一部控除も可能です。
④毎月最低1回払いの原則・・・その通りです。
⑤一定期日払いの原則・・・一定の期日(○月25日払いなど)に払って下さい(毎月第4金曜とかはNG)
そんなの当たり前じゃん!と思いますよね?でも頭の片隅に置いておいてくださいね。
まとめ
ざっとよくある質問をまとめてみました。求人媒体を持った会社や広告代理店には営業がたくさんいます。その中には、営業が出来ても法律が苦手という人もいます。
本来なら営業側がこの辺は慎重になるべきですが、お客様でも予備知識として知っておいた方が良い内容です。
特にサービス業だと、応募者=求職者になり得ます。
間違った対応で変な噂が立つ前に、知識武装は必要です。ぜひ『やって』みて下さい。