こんにちは。聖一朗(@sei01row)です。
求人広告の会社で営業をやってます。求人広告の営業って、まず募集を出したい会社に伺ってヒアリングします。
ヒアリングの内容は、基本的にはどんな人が欲しいか?とか、どんな募集内容か?会社の強みは?などなど。
この会社に応募させるのには何が必要か?を聞き取ります。
その上で原稿作成から校正。そして募集スタートとなります。
でも最近はどの業界を取っても、人が集まらなくなっています。
ウチの会社で募集を出して集まらないと、他の会社に変えてみるという判断をされる所も多いです。
それはごもっとも。お金を払うわけですから成果を求めるのは当然です。
でもちょっと待ってください。人が採用出来ないのは本当に媒体が原因なんでしょうか?
今日はそんな話を書きたいと思います。
目次
計画的な求人もひとつの手段です。
ある求人媒体の営業と打ち合わせをして、募集を出したとします。
その時の担当営業は、応募を増やそうといくつかの方向性を提示しました。
例えば『働いている社員にクローズアップした原稿でアピールしましょう』『会社の安定感を伝えてみては?』
『通勤のしやすさをポイントに置きましょう』『頑張れば給料も上がる評価制度を・・・』『手当を・・・』など
すべては入れられないので、その中の『会社の安定感・・・』で勝負しようと決めて募集を出した結果、応募ゼロ。
営業担当はきっとこう思います。『安定感でダメなら、次回は他の良さを提案してみよう』と。
でも求人を出した人事担当者は、『あそこの媒体は集まらないから媒体を変えてみよう』と他の会社に電話をします。
最初の営業担当にはまだ提案の引き出しがあったにも関わらず、それをする事が出来ませんでした。
このケースの場合、例えば1回目は『安定感』。それでダメなら『評価制度』それでもダメなら『社員クローズアップ』。
そんな風に1社の営業と一緒にダメだったのはどこなのかを検証しながら、次の手を考えるというのも良いのではないでしょうか。
何度か募集を出すことを想定し、出し方を相談しながら計画を立てていく。それも手段の一つなんです。
募集には周囲の会社の評判も大事な要素。
どんなに大きな一流企業でも、地元の中小企業でも募集が必要な時はあります。
ある街に住んでる人が、パートを探していたとします。
その人はお子様の送り迎えの時にある大手企業の工場の脇を通っていました。
ある日ふっと何気なく目を向けると、その工場の従業員数人がタバコをプカプカと吸いながら休憩をしていました。
そして吸殻を地面に捨てて、踏んで火を消します。そのまま工場の中に入っていきました。
その人はその会社に勤めたいと思うでしょうか?
一流企業だからみんなが入りたがるとは限りません。
小さな会社でも『そこの社長は、いつも従業員の話を聞いてくれる優しい人だ』という評判が流れれば、みんなそこで働きたくなるでしょう。会社の評判というのは、小さな事の積み重ねです。
人が集まらないのは、求人媒体のせいではないかもしれません。
『ウチはそんな事ない』とは思わずに、社内を見回してみて下さい。
給与相場は適正ですか?
もしかしたら、求人広告の営業担当者が『今のこの地域の給料相場はこのくらいです』と説明してるかもしれません。
『ウチはそれより安いから・・・』『募集で金額を上げたら、従業員みんな上げなくちゃいけなくなるよ』などと諦めますか?
ほとんどの人が働くのは、お金を稼ぐためです。同じような仕事なら給料が高い方がいいに決まってます。
地域の相場と合わないのは、従業員の昇給が何年も無くて採用時とそんなに変わっていない。
それなのに周りはどんどん上がってるなんていう原因があったりします。
昇給は社員のモチベーションにもつながります。相場を見ながら適正な給与で募集を出せるようにしてみましょう。
もちろん給与が安くても、みんなが働きたがるような環境なら問題はないんですが・・・。
ターゲットは明確?それに対しての動機づけは?
その募集に対しての欲しい人物像(ターゲット)は明確ですか?
『せっかく募集を出すんだから、正社員もパートも短期のアルバイトも出そう。
ターゲットは若い人。パートはちょっと年配でもいいや』
これでは募集原稿も的が絞れません。欲張っても良いことはありませんよ。
募集をひとつの原稿に複数入れるのは、それぞれが目に入らなくなってしまう危険性があります。
まずひとつ、それが集まったら(一人前になったら。または定着したら)次の募集と考えましょう。
そして一つの募集に対しての人物像を明確にイメージして、その人物像はどんな動機で仕事を探しているかを考えてみて下さい。
そんな内容が含まれている原稿がターゲットに届けば、応募に繋がります。
まとめ
求人募集で媒体を変えてしまうと、営業担当との関係も一から構築していかなければいけません。
媒体を変える事を否定しているのではなく、それはそれで一つの手段ではありますが、その前に周囲を見回してみると人が集まらない他の要因が見えてくるかもしれません。
まずは『やって』みて下さい。